ハンドグリップを握る少女

男子って、友達と握手するときに力を入れ合ったり、腕相撲をしたり、ちょっとしたことで力比べをすることがあります。

さらにボールを使ってするスポーツなど、投げたり、捕ったりする時に、握力があると有利になる競技も多いです。

さらに一年に一回行われる体力テストでも、握力を測定します。

そのせいか小学校にも握力計があって、簡単に握力は測れてしまうので、友達と競争することもあります。

そんなとき、やっぱり男子として力があると嬉しいものです。

固くて開かない蓋が、握力があると開けられるという便利さもあります。

そんなわけで握力を鍛える方法を紹介します。

体力・運動能力調査結果の握力の平均記録

握力を鍛える前に、握力の平均ってどれくらいなのでしょうか?

スポーツテストのデータを文部科学省のページで探して、見つけました。

平成29年度体力・運動能力調査結果の統計データによる、握力の年齢別平均記録です。

男子(単位:kg) 女子(単位:kg)
6歳 9.36 8.79
7歳 11.10 10.42
8歳 13.08 12.31
9歳 14.90 14.13
10歳 16.90 16.71
11歳 20.02 19.58
12歳 24.07 21.71
13歳 29.75 24.22
14歳 34.90 25.59
15歳 39.05 25.44
16歳 40.15 26.31
17歳 42.05 26.81
18歳 40.98 26.57
19歳 41.77 26.47
20~24歳 46.38 28.16
25~29歳 47.03 28.38
30~34歳 47.50 28.77
35~39歳 47.31 29.17
40~44歳 46.95 29.24
45~49歳 46.70 29.09
50~54歳 45.79 28.29
55~59歳 44.93 27.61
60~64歳 43.17 26.56
65~69歳 40.19 25.28
70~74歳 38.06 23.86
75~79歳 35.74 22.78

握力世界一のギネス記録は192kg

握力世界一のギネス記録は、スウェーデンに住むマグナス・サミュエルソンさんが192キロという握力を計測したことがあります。

マグナス・サミュエルソンさんは1969年12月21日生まれ。

身長2m、体重150kgという巨漢です。

ベンチプレスは300キロを持ち上げます。

アームレスリングも、スウェーデン国内で10数年負け知らずの強さでした。

職業は農家。

この人の筋トレの様子がコチラの動画で見られます。

マジ、はんぱねえっす。

握力と健康寿命との関係

原因ははっきりとはしていませんが、握力が強い人は健康でいられる確率が高いという統計データがあります。

厚生労働省の調査によると、握力が高いグループの人たちは、握力が低いグループの人たちより死亡リスクが約4割も低いそうです。

脳卒中、心臓病といった病気の発症リスクが低いと分かっており、握力が強ければ健康に長生きできる確率が上がります。

こんなデータがあるなら、握力を鍛えたくなりますね。

握力の鍛え方

握力は、前腕の筋肉が大きく関係しています。

今その場で、手をギュッと握ってみてください。

手の平をギュッと握ると、肘から手首までの筋肉にグッと力が入るはずです。

この部分が前腕の筋肉です。

握力は、この前腕の筋力でほぼ決まります。

握力を鍛える効率のいい方法

握力を上げるために前腕の筋肉を鍛える時だけでなく、一般的にどの筋肉も瞬間的なパワーやスピードを上げるためには、低い負荷で何度もやるトレーニングより、高い負荷で数回やるトレーニングのほうが、効率的です。

どの筋力を鍛えるときも、全力でした時を100%として、70~80%以上の負荷のあるトレーニングをすると効率よく筋力アップできます。

今、握力が40kgの人は、30kgくらい負荷のあるトレーニングをするのがいいってことですね。

道具なしで握力を鍛える方法

握力を鍛えるには、実際に「物を握る」動作をするのが一番です。

手を握ったり開いたり、ひたすらグーとパーにするのを繰り返すだけでも握力は上がります。

ただ負荷が低いので、トレーニングとして効果が高いかというと、決して効率的ではありません。

お風呂に入ったときに、水中で行うと、負荷を高めることができます。

公園の鉄棒を使って握力を鍛える方法

握力を鍛える方法の一つに、懸垂があります。

懸垂すると、肩まわりなど上半身の大きな筋肉にバランスよく負荷がかけられるので、上半身のスクワットと言われています。(スクワットは、太ももを中心に下半身の大きな筋肉を鍛えることができます。)

この懸垂を、握力を鍛えるトレーニングに取り入れる方法があります。

ただ懸垂をしても、握力を鍛える負荷は大きくかからないので、やり方にコツがあります。

それが親指を使わずに、残りの4本の指で鉄棒にぶら下がることです。

親指を使ってしまうと、握力を測るときのような筋力ではなく、手を握った状態を維持する筋力が鍛えられます。

似ているようですが、握力を測るときに使う筋力を鍛えるなら、親指を離したほうが効率的です。

4本の指の第二関節あたりが掴まないと難しいと思いますが、できる人は第一関節のあたりで鉄棒を掴みます。

この状態から懸垂をできる人はもちろんした方がさらに効果がありますが、できない人はぶら下がっているだけでも効果があります。

自分の体重を負荷にした自重トレーニングになります。

体重が60kgの人が両手でぶら下がると、片手にかかる負荷は30kgくらいになります。

握力が40kgくらいの人は、ちょうどいいくらいの負荷です。

もっと負荷を増やしたい人は、握る指の本数を減らしたり、片手でぶら下がったりすると筋力アップできます。

指立て伏せで指の力を鍛えると握力にも効果あり

握力を鍛える上で、指の力というのも大事です。

その指の力を強化するために、指立て伏せはうってつけの方法です。

握力を鍛えたい人も、補助的に指立て伏せをするといいでしょう。

スポーツ・競技のために握力を鍛えたい人

何かスポーツをしていて、そのスポーツのために握力を上げたい人は、そのスポーツに関係するものを握るといいでしょう。

バスケットボールならバスケットボールを握る、野球ならボールやバットを握る、クライミングなら掴まる岩や握るホールド、実際に競技に関するもので握力をつけるのがいいです。

最も競技をするのに適した筋肉が付けられます。

クライマーの人が握力を鍛えられるのは想像がつきますよね。

他にも、テニスやバドミントンをしている人も、常に競技中にラケットを握りしめているので握力が上がります。

しっかりラケットを握る握力があってこそ、強いスマッシュが打てるんですね。

道具を使って握力を鍛える方法

握力を鍛える道具として、有名なのがハンドグリップ(ハンドグリッパー)です。

ハンドグリップ(ハンドグリッパー)を使って握力を鍛える方法

ハンドグリップ(ハンドグリッパー)

ハンドグリップは写真のとおりの握力を鍛えるための道具です。

多くの人が一度は見たことがあるのではないでしょうか。

ハンドグリップはスポーツ用品店、ホームセンターなんかで売っています。

100円ショップでも販売されていることがあります。

なかなか見つからなければ、インターネットで購入する方法もあります。

どんなものを選ぶかですが、実際に握ってみて、3~5回くらいで握るのが限界になるものを選ぶといいです。

インターネットで購入する方は、自分の握力の80%くらいのものです。

これを1日に5回を1セットにして、5セットくらい握るのがおすすめのトレーニング方法です。

注意したいのは毎日やってはいけないことです。

筋肉はトレーニングで筋繊維を破壊した後に、休むことで筋肥大をして回復します。

これを筋肉の超回復といいます。

筋トレでは、休む時間もとても重要です。

具体的には、週に2~3回くらい行うのがいいです。

やり過ぎると、筋肉が肥大していかず、十分に回復しないうちにさらに負荷をかけてしまうので、ケガの元になります。

ちなみに握力がアップしてしまって、購入したものの負荷では楽になってしまったら、もちろん新しいものを買う方法もあります。

でも、あんまりお金をかけたくない人は、指を何本か外したり、グリップの根元のほうを握ったりすると負荷が強くなりますよ。

ハンドグリップの有名ブランドCOC

スポーツテストまでに握力を上げたい、健康のために少し鍛えてみたい、ケガをして握力が落ちたのでリハビリをして回復したい、こういった目的の人は安価なハンドグリップで十分ですし、そういったものを使うことをおすすめします。

ただボディビルダーやアームレスラー(腕相撲のプロ)など、かなり本格的に鍛えたい人はハンドグリップにもこだわりたいですよね。

ハンドグリップ界には、超有名ブランドがあって、それがCOC(Captains of Crush)です。

このCOCのグリップは負荷によって、10段階に分かれています。一番負荷が低いものは27kg、一番負荷が高いものは165.5kgです。

一番負荷が高いものを握って潰せることができたのは、世界で5人しかいないのだとか。

日本人では、まだ一人もいないんだそうです。

このCOCのグリップは、世界の筋トレを本格的にやっている人たちが攻略するのを目標にしているグリップです。

「COCのレベル1.5まで握れた」なんていう会話をするのが通です。

形から入るタイプの人も、COCのハンドグリップを買うと、モチベーションが維持できるかもしれませんね。

ダンベルを使った握力の鍛え方

ハンドグリップの他には、ダンベルを使ってトレーニングをするのも本格的に筋トレをする人たちにとって有名な方法です。

ダンベルを使った握力アップにもコツがあります。

通常、ダンベルのシャフト(握る部分)は27mm~28mmくらいです。3cmないくらいですね。

握力を鍛えるときは、このダンベルのシャフトが50mm以上のものでトレーニングします。

小さめの手のひらの人は50mmくらい。

大きめの手のひらの人は60mm~70mmくらいです。

こういったダンベルを使ってトレーニングをすることで、ダンベルを握って行うトレーニングなら、どのトレーニングでも合わせて握力を鍛えることができます。

握力計で握力を鍛える

もう一つおすすめしたいのが、握力計を使って握力を鍛える方法です。

スポーツテストで実際に握るのは握力計です。

ですから、握力計を使って握力を鍛えるのが、最も使う筋肉をぴったりと鍛えることができます。

それに握力計は安いものだと、2000円くらいで買えてしまいます。

そんなに高価なものではありません。

実際に握力が数字になりますので、自分の握力が上がればすぐに分かりますし、モチベーションも維持しやすいですよね。

一家に一台、握力計があるのもいいかもしれません。

握力計の裏ワザ

友人と握力を測るときなんかに驚かせるのに使える、ちょっとした小ネタをご紹介します。

アナログの握力計でしかできないのですが、握力計の針を握るのとは反対の手でおさえておいて、握力計をギュッと握ります。

握ってから、針を離すとギュンと針が振れて、記録が伸びますよ。

ゆうに100kgくらいは超えてしまいます。

実際の握力ではありませんが。。。

握力を鍛えるときの注意点

他の筋肉を鍛えるときと同じではありますが、いきなり全力でやろうとしないでください。

ケガを防ぐためにも、少し弱めの負荷からトレーニングを始めて、徐々に負荷を高めてトレーニングしてください。

手首は繊細ですし、痛めやすい部位です。

腱鞘炎にもなりやすいです。

しっかり準備してからトレーニングを行いましょう。