インナーマッスルを鍛えると足腰が丈夫になり健康でいられる。
姿勢を良くしたり、ダイエットにも効果があったりとインナーマッスルという言葉を最近はよく聞くようになりました。
そんなインナーマッスルを効果的に鍛える方法を紹介します。
インナーマッスルを鍛えるトレーニングは健康効果が高く、それほどキツいわけでもないので、トレーニング初心者や高齢者、女性にもおすすめです。
インナーマッスルとは何か?
そもそもインナーマッスルって何なのでしょうか。
インナーマッスルという筋肉の名称は存在せず、体の内側にある筋肉を総称してインナーマッスルと呼んでいます。
反対に、体の外側、表面近くにある筋肉を総称してアウターマッスルと呼んでいます。
インナーマッスルは体の内側にあり、比較的細かな小さな筋肉が多いです。
中には、自分の意志で動かすのが難しい筋肉もあります。
運動や日常動作に直接関わってこない筋肉もあるからです。
インナーマッスルは一般的に行われている筋トレでは鍛えることが難しく、そのため加齢とともに衰えやすい筋肉です。
インナーマッスルの役割
インナーマッスルの働き、役割を簡単にまとめてしまうと、大きく二つあります。
- 関節の動きをサポートする
- 姿勢・体勢を維持する
関節の働きをサポートする
人間の体は、ロボットに比べて柔らかく効率よく動くようにできています。
柔らかさの秘密の一つが、機械のように関節が完全に固定されていない構造にあります。
もしも人の体の関節がロボットや機械のようにガッチリ固定されていたらどうなるでしょうか。
筋肉がどんなに柔軟であっても、筋肉が柔軟だけでは体を色々な方向にねじったり、ひねったり、回転させたりすることはできません。
人間の関節は、軟骨や腱などの柔らかい組織で連結されていて、骨と骨の位置が調節できるようになっています。
しかし、柔らかすぎて関節がブラブラの状態になってしまえば、これは体が動かしにくくなります。
動作にあわせて、骨と骨の位置を最適な位置に保たなくてはいけません。
関節の位置を調節しているのが、インナーマッスルです。
普段、意識していませんが、人間の体の動きは非常に複雑です。
ロボットや機械と比べてみると、よく分かります。
ロボットや機械は、動きが直線的でカクカクしています。
人間が複雑な動作ができ、滑らかな動きができるのはインナーマッスルの働きのおかげです。
具体的には、体をひねる、ねじるといった動作だったり、手足を回転させたり、動作の微調整を行ったりする時に働きます。
たとえば、ボールを投げる時には、腰を回転させたり、肩を回したり、肘も様々な角度に曲がり、腕もねじる、手首をしならせるといった非常に複雑な動きをすることで、ボールに最も力が伝わるフォームとなり、速い球が投げられるようになります。
これがもし機械やロボットがボールを投げようとすれば、バッティングセンターのアームのようにボールを投げることになります。
ボールを蹴る時もインナーマッスルの働きは大きいです。
力強くボールを蹴るためには、体をねじったり、回転させたりといった動作が必要ですし、狙った方向に正しく蹴るためには、足の振り方、足の振る向き、足首の角度、こういったものが重要です。
こういった動作にもすべてインナーマッスルが働いています。
大きな力そのものはアウターマッスルが生んでいますが、その力を効率よく上手に使う、伝えるためにはインナーマッスルの働きはとても重要なのです。
姿勢・体勢を維持する
体の軸を安定させるには、どこの筋肉を鍛えるのがよいでしょうか。
体の内側にある筋肉を鍛えれば、体は安定します。
姿勢を良くする、きれいな姿勢をキープするために体の内側にあるインナーマッスルを鍛えることが大事です。
インナーマッスルはスムーズな動作だけでなく、体を固定させる、同じ姿勢を維持するためにも働いています。
インナーマッスルを鍛える効果。健康効果、老化防止
インナーマッスルの役割を紹介したので、インナーマッスルを鍛えるとどうなるかも想像がつくかなと思います。
インナーマッスルを鍛えると、関節の働きをサポートする力、姿勢・体勢を維持する力が高まります。
人が行う様々な動作を補助する力が向上します。
より滑らかに効率よく体を動かせることができるようになりますので、力を効率よく使うことができます。
ボールを早く投げられるようになったり、速く走れるようになったりします。
関節の向きを微妙に変えたり、うまく固定させたりできるので、正確な動きができるようになります。
スポーツ選手でなくても、日常生活の中で動作にムダがなく、力をスムーズに伝えられるようになれば、疲れにくくなります。
きれいな姿勢を維持しやすくなります。
また、高齢者の方がつまずいた時にも、転んだり、倒れたりしにくくなります。
腰が曲がってくるのを防いだり、寝たきりを防いだりする効果もあります。
肩や膝など関節に痛みがある方は、インナーマッスルを鍛えることで痛みが和らぐ効果もあります。
実際に、肩のインナーマッスルを鍛えれば、四十肩や五十肩を予防したり、改善したりする効果があります。
女性や高齢者におすすめ簡単インナーマッスルの鍛え方
おすすめのインナーマッスルを鍛えるトレーニングをいくつか紹介します。
インナーマッスルの筋トレは、アウターマッスルの筋トレと違い、筋肉を限界まで追い込むキツいトレーニングをする必要がありません。
インナーマッスルはなかなか鍛えづらいので、トレーニングで刺激を与えてあげるくらいでも効果があるのです。
ダイエットしたい女性や、健康寿命を伸ばしたい高齢者の方にもおすすめです。
ダイエット効果も期待できるインナーマッスルを鍛える方法
トレーニング方法
1 足を肩幅に開いて立ち、両手を頭の後ろで組みます
2 背筋を伸ばしたまま体を横にひねり5秒間キープします
3 その体勢のまま上体を前に倒して5秒間キープします
4 反対側も同様に行います
インナーマッスルをストレッチで鍛えて綺麗な体に
トレーニング方法
1 仰向けになり、腰を持ち上げます
2 片足を持ち上げ真っ直ぐ伸ばして10秒間キープします
3 足を持ち上げたまま外側に開き10秒間キープします
4 反対側も同様に行います
老化防止にインナーマッスルを鍛える運動
宮崎県の小林市が作った動画です。
バランスよく全身のインナーマッスルを鍛えられるメニューを紹介しています。
健康寿命を伸ばそうという取り組みで作成された動画で、高齢者の方にも無理なくできるトレーニングメニューが多く、おすすめです。
御覧になってみてください。