筋トレをして筋力アップするのは、筋肉が超回復するからです。
トレーニングにばかり目が向きがちですが、超回復には休息することも大事です。
また、筋肉を修復させる栄養も筋力をつけるために欠かせません。
充分な筋トレをしたら、きっちりと休息をとることが大切です。
筋力アップのために休息と栄養のことをチェックしましょう。
筋力アップために休息時間の重要性
筋肉が付いていく、大きくなっていくのは、筋肉が超回復するからです。
超回復には3つの要素が必要です。
- 筋肉を疲労させる筋トレ
- 筋肉を回復させる休養
- 筋肉を修復させる栄養
筋トレするだけでは筋肉は大きくなっていかず、栄養をとって休息することが必要です。
筋肉の超回復に必要な休息時間には個人差がありますが、だいたい48~72時間です。
超回復を知らない人は、超回復が起こる前(筋肉の修復を待たず)に次のトレーニングを行ってしまいます。
トレーニングをして筋肉が傷つき破壊され、その修復が十分にされないうちに再びトレーニングをしていくと、どんどん筋肉は破壊されていきます。
これでは筋肉が付くどころか、ケガをするリスクが高まるだけです。
・超回復したところで筋トレをして効率よく筋力が伸びていくケース
http://www.cramer.co.jp/training/rest_3.html
・超回復する前に筋トレをしてしまい筋力が伸びていかないケース
http://www.cramer.co.jp/training/rest_3.html
48~72時間休んでも筋肉の張りが取れず炎症が起きていたら、ストレッチやウォーキングなど軽いメニューで済ませましょう。
休んだ時間よりも、自分の身体の状態を優先すべきです。
無理をしがちな人は、休むのもトレーニングだと考えるようにしましょう。
筋トレの疲労回復に必要な食事と栄養素
また、超回復を起こすためには、トレーニング後の栄養補給が大切です。
筋肉を付けるために、最も重要な栄養素はタンパク質です。
タンパク質が筋肉になる材料だからです。
肉類(鶏ささみ、赤身など)、大豆食品(納豆、豆腐など)を食べ、タンパク質を多く摂取するようにします。
タンパク質を摂取することは大事ですが、タンパク質だけではいけません。
タンパク質しか摂取せず糖質(炭水化物)が足りていないと、せっかく摂取したタンパク質が筋肉の材料として使われず、体を動かすエネルギーとして使われています。
また、ビタミンを豊富に含んだ果物や野菜を食べると、疲労回復に役立ちます。
超回復に必要な栄養素を摂取するタイミング
では、必要な栄養素はどのタイミングで摂取するのが筋力アップする超回復のためにいいのでしょうか。
栄養素を摂取するタイミングで重要なのは、トレーニング前とトレーニング後です。
トレーニング前の食事・栄養補給
トレーニングを行う前に、タンパク質と糖質(炭水化物)をあらかじめ補給しておくことが大事です。
といっても、摂取してすぐに運動するのは苦しいですし、体にもよくありません。
トレーニングの1~2時間前にエネルギー補給しておくといいでしょう。
なぜかというと、空腹時には「コルチゾール」というホルモンが分泌されます。
コルチゾールはストレスがかかるときに分泌されるホルモンであり、空腹というストレスによっても分泌されます。
コルチゾールには「筋肉を分解する」という作用があります。
コルチゾールが身体に分泌された状態で筋トレを行うと、効果が大きく低下してしまいます。
空腹時に筋トレをするというのは、ストレスのある状況でさらに身体にストレスをかけることになります。
空腹時の筋トレは避けるべきです。
トレーニング後の食事・栄養補給
筋力アップするうえで、もう一つ栄養補給の重要なタイミングがトレーニング後です。
筋トレして傷ついた筋肉に栄養を届けることで、筋肉の修復を手伝い、筋肉量を増やすことに繋がります。
超回復が効率よく行われるために、運動後すみやかに(30分以内に)栄養のある食事を食べるようにしてください。
でも、激しいトレーニングの後は食欲がないという人も多いかもしれません。
栄養補給ができればいいので、固形物でなければいけないわけではありません。
飲み物やゼリーなど口にしやすい、胃にやさしいもので大丈夫です。
プロテイン入りドリンク、牛乳、豆乳、乳飲料、果汁100%ジュース、バナナなど糖質の多い果物、ビタミンの多い柑橘類、液体やゼリー状のスポーツドリンク、こういったものがおすすめです。
胃にやさしいものを摂取しているうちに、トレーニング後1時間もすればお腹が空いてくるはずです。
このタイミングで栄養バランスのある食事を摂りましょう。
運動後1時間以内、遅くとも2時間以内に栄養補給することが大事です。
飲酒は筋トレの敵
筋トレをして汗をかいた後は、ビールなどお酒を飲みたいという人もいるでしょう。
しかし効率よく筋力アップしたいなら、アルコールはおすすめできません。
飲酒すると身体に入ってきたアルコールに反応して、コルチゾールが分泌されてしまうからです。
お酒を飲むだけで筋肉が分解され、脂肪が蓄積されやすくなってしまいます。
筋トレ後にアルコールを摂取したのでは、せっかくトレーニングした効果が低下します。
お酒が好きな人は、トレーニングをしない休養日に飲むほうがいいでしょう。
アルコールの量を控えめにして、おつまみでタンパク質やビタミンを摂取するようにしましょう。
プロテインで栄養補給すべきか
これから筋トレをする方や筋トレ初心者の方は、食事とは別にプロテインって摂取すべきなのかなと迷っているかもしれません。
まだ筋肉量が多くない初心者の方は、それほどプロテインが必要なわけではありません。
筋力アップに必要な栄養素は、食事で十分に摂取することができます。
筋力がアップしてきたところで、プロテインやサプリメントを摂取すればいいと思います。
プロテインの過剰摂取は太る原因に
一時期、プロテインダイエットが流行しました。
ただタンパク質を過剰摂取すると、脂肪になって体に蓄積されるので良いダイエット法ではありません。
プロテインを摂取するタイミング
自分にとってプロテインが必要か否かの一つの目安を示します。
十分な食事(栄養、回数)をとっているにもかかわらず、「疲労が抜けない」「風邪を引きやすくなった」「筋トレ後、48~72時間体を休めても筋肉が張って痛い」
こういった方は、プロテインを摂取すべきくらいに筋力が付いてきています。
プロテインを試してみてもいいでしょう。
プロテイン摂取量は?
プロテインの摂取量は、体重、活動量により決まってきます。
一つ有名なプロテイン摂取量の基準を紹介します。
男性の場合
- 筋トレ・運動初心者…体重1kgに対して、プロテイン1.1グラム
- 部活、重労働をしている方…体重1kgに対して、プロテイン1.8グラム
- スポーツ選手・本格的アスリート…体重1kgに対して、プロテイン2.0グラム
ただこの基準は有名ではありますが、少し摂取量が多く、体脂肪が増えがちです。
男性は体重1kgに対して1グラム、女性は体重1kgに対して0.5~0.8グラムくらいにしておくことをおすすめします。
超回復・筋肉の成長に一番大切なのは睡眠
筋力アップ・筋肉の超回復のためにも睡眠は非常に大事です。
睡眠中には成長ホルモンが豊富に分泌され、身体の傷ついた個所を修復しています。
十分な睡眠時間を確保しなければ、筋肉の修復も遅れてしまいます。
特に、午後10時から午前2時までは睡眠のゴールデンタイムと呼ばれ、成長ホルモンが特に多く分泌される時間帯です。
この時間帯に眠っていることが回復力を強くします。
午後10時に眠るというのは難しいかもしれませんが、なるべく早い時間に眠るようにしましょう。
睡眠不足でもコルチゾールが分泌される
空腹時にはコルチゾールというホルモンが分泌され、筋トレの効果を大きく低下させてしまうという話をしました。
同じように、睡眠不足というストレスでもコルチゾールは分泌されます。
睡眠不足は、筋トレで傷ついた筋肉の回復力を遅らせるだけでなく、筋トレ自体の効果も低下させてしまいます。
不規則な生活リズムの人は睡眠にも気を使って、日々の筋トレをしてください。
超回復・筋力アップのための休養・食事による栄養補給
超回復のための休養・食事による栄養補給のコツはいかがだったでしょうか。
今回、紹介した休養・栄養補給をしているのに、次の症状がある方はトレーニングのしすぎかもしれません。
- 筋トレをしているのに、筋力が付かない。
- 筋肉が張っているようで、疲れが取れない。
トレーニング内容を見直しましょう。
繰り返しになりますが、トレーニングのしすぎは筋力アップにつながらず、ケガもしやすくなってしまいます。
筋力アップのために十分に休養して、栄養バランスのいい食事を摂りましょう。
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