20mシャトルラン

20m(メートル)シャトルランとは

20mシャトルランとは、20m間隔で引かれた2本の線のあいだを、合図の音に合わせて走る種目です。

2001年から文部科学省の新体力テストで、新種目として採用されています。

線のあいだを何回走れたかが点数となります。

20m(メートル)シャトルランの測定方法・点数の数え方

20m間隔で引かれた線のどちらか一方に立ちます。

スタートの合図で、もう一方の線に向かって走ります。

次の合図音があるまでに、もう一方の線を踏むか、またいで超えるかします。これで1点です。

また次の合図音が鳴るまでに、もう一方の線に向かって走り、線を踏むか、またいで超えるかします。

これを繰り返します。

合図音は、一般的にピアノのドレミファソラシドの音階の音が使われることが多いです。

この合図音では、「ド」の音までに線を踏むか、超えるかしなければなりません。

20mシャトルランのルール

  • 合図音が鳴る前に、線まで到達した時は、合図音が鳴るまで待たなければならない。
  • 合図音に2回連続で間に合わなかった時に終了となります。
  • 合図音までに線に到達できなかった場合は、到達できなかった線まで到達して、次の合図音までにさらに次の線まで到達しなければならない。(できなければ、計測終了)
  • 合図音は、はじめはゆっくりで約1分を目安にしだいに早いテンポになっていきます。
  • 合図音の早さは、21段階のテンポがあり、上限回数は247回となります。

20mシャトルランの動画

20mシャトルランがどんなものか読んでも分からないという方は、コチラの動画を見れば分かります。

20m(メートル)シャトルランの年齢別男子・女子平均記録

20mシャトルランの年齢別の平均記録はどれくらいなのでしょうか。

文部科学省のページに平成29年度のデータがありましたので、お伝えします。

男子 (折り返し数) 女子 (折り返し数)
6歳 18.64 15.80
7歳 29.77 23.05
8歳 38.49 29.17
9歳 48.64 37.55
10歳 56.85 45.54
11歳 64.48 50.94
12歳 72.11 53.12
13歳 89.93 61.52
14歳 96.64 61.19
15歳 85.12 49.64
16歳 90.99 51.83
17歳 91.95 51.94
18歳 81.35 45.58
19歳 84.73 45.33
20~24歳 76.90 39.26
25~29歳 67.46 34.86
30~34歳 60.17 30.09
35~39歳 55.83 28.77
40~44歳 50.12 26.92
45~49歳 46.32 24.53
50~54歳 39.79 22.58
55~59歳 33.76 19.37
60~64歳 29.61 16.42

平均記録は、自分の記録と比べてどうでしたか。

20m(メートル)シャトルランのギネス記録・世界記録・日本記録

20mシャトルランのギネス記録を調べてみましたが、残念ながら正式競技ではありませんので、公式記録はインターネット上には掲載されていませんでした。

ただ、ネット上ではサッカー日本代表の長友佑都選手が、とてつもない20mシャトルランの記録を持っているという噂があります。

その回数は、なんと375回!

え、上限は247回ってルールになっていたのに。

247回以降も、最後の合図音のテンポのままで続けたのでしょうか?

さらに再び20mシャトルランにチャレンジした長友佑都選手は、さらに421回と自己記録を更新したという話まで。。。

このスゴすぎる記録が、日本記録、いや世界記録、ギネス記録ではないかと噂されています。

距離にすると、20m×375回=7500m

20m×421回=8420m

回数を聞くとスゴい記録ですが、距離にするとスポーツ選手なら実現可能かもと思います。

サッカー選手はスピードもスタミナも必要ですし、かなり普段からトレーニングで鍛えていそうですからね。

まして、プロ選手の中でもランニング力に定評のある長友佑都さんですから、本当かもしれないですね。

20m(メートル)シャトルランのコツ

合図音と走るペースを合わせる

はじめのうちは、けっこう合図音がゆっくりとしたペースなので、素人考えでは早く線まで辿り着いて、そこで次の合図音が鳴るまで休むほうがいいんじゃないかと考えてしまいがちです。

しかし、止まったり走ったりを繰り返すのは体を余計に疲れさせます。

合図音のペースに合わせて走って、ちょうど「ド」の音が鳴る直前に線を踏むようにするといいです。

ターン前は減速する

線まで到達すると、再び反対方向に走らなくてはなりません。

そのため、線に近づいてきたら走るスピードを落としたほうが、ターンする時に足に負担をかけずに済みますし、エネルギーも節約できます。

ターン後は速く走る?ゆっくり走る?

さきほどのコツ「ターン前に減速する」ためには、それまでに少し速いペースで走っておく必要があります。

ただ、できればターンしてすぐも少しゆっくり目のほうがいいです。

スタートとラストのターン前は走るペースを落とし、線と線の真ん中あたりを一番速く走るのがスタミナ的には一番いい走り方になります。

アクセルとブレーキはゆっくり踏んだほうが、車の燃費も良くなりますよね。それと同じです。

はじめのうち、余裕をもったペースで走れるあいだは、スタートとターン前はゆっくりで真ん中を速く走るように意識しましょう。

ペースが速くなってくると、おそらくスタートとターン前をゆっくり走る余裕がなくなってきます。

その時は、スタートは速く走るようにして、ターン前をゆっくり走るようにしましょう。

まわりの人のペースに惑わされず、マイペースで

20mシャトルランは、大人数でいっせいに走ります。

そのため、他の人のペースに惑われやすいですが、ここまで紹介した2つのコツを意識して、自分のペースで走るようにしてください。

呼吸を意識する

長距離走を走るのと同じように、20mシャトルランはスタミナを要求される種目です。

長距離走のコツでもあったように、20mシャトルランでも呼吸法がコツの一つです。

呼吸は、吸うことよりも吐くことを意識しましょう。

しっかり吐くことができれば、自然と吸うことはできます。

「2回吸って1回吐く」、「2回吸って2回吐く」などの呼吸法があります。

どうしても、こうした呼吸法でなくてはいけないというものではありません。

自分に合った呼吸法を見つけておくといいです。

準備体操(ストレッチ)とウォーミングアップでしっかり体を温める

走る前に、体操やストレッチをすることで体が柔らかくなり、ストライドが伸びたり、体がスムーズに動いたりして、楽に速く走れる効果があります。

もちろんケガの予防にもなります。

また、ストレッチとは別に、ウォーミングアップもしっかり行っておきましょう。

3分くらいジョギングをしておくといいです。

ウォーミングアップは筋肉の準備という意味もありますが、それ以上に心肺機能の準備になります。

心肺機能に負荷をかけることで、運動した時に全身に酸素を供給する準備を整える効果があります。

ウォーミングアップで、心肺機能に負荷をかけて準備をしておかないと、走り始めてからすぐに苦しくなってしまいます。

靴の裏を拭いておく

靴の裏に付いているホコリなどを取っておきます。

これだけで靴の裏と地面との摩擦力があがるので、筋力を使わずにターンしやすくなります。

20m(メートル)シャトルランの練習方法・鍛え方

20mシャトルランには必要な力は、まずは持久力です。

ただ、20mシャトルランは持久力だけでなく、ターンする時の切り返す力、短い距離でスピードを上げるための瞬発力・ダッシュ力が必要になってきます。

実際に、学校で20mシャトルランを行ってみると、マラソン大会で1位だった陸上部の選手が、20mシャトルランでは野球部、サッカー部、バスケ部、テニス部などの他の部活動の選手に負けることがあります。

とはいえ、もちろん持久力は必須です。

持久力をつけるなら、長距離走やマラソンと練習方法は同じになります。

持久力をつけるための練習方法は、コチラ

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マラソン大会(持久走)を小学生が速く走る練習方法と走り方のコツ

ターンする切り返す力、ダッシュ力をどうやって上げるかですが、一つ方法を上げるなら実際にシャトルランをするのが効果的です。

線の間隔ですが、ターンを重視して鍛えるなら10mシャトルランをやってみましょう。

距離が短い分、ターンの回数が増えますから、当然ターンで使う筋力が鍛えられます。

ダッシュ力も一緒に鍛えるなら、本番と同じように20mシャトルランを行います。

本番と同じようにして練習しておくことで、動きに慣れておくこともできます。

また、ダッシュ力を鍛えるなら、登り坂をダッシュするのもオススメ。

50mくらいの距離を5本~10本くらいダッシュする練習方法で、ダッシュ力は鍛えられます。

どの練習方法も、かなり効果があるのは間違いありません。

特に、普段運動していない人・運動部でない人は、本番前に何度か練習しておくだけでも、ずいぶんと本番の記録が変わってくるはずです。

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