糖質って、どんな栄養素か知ってる?
うーん。なんか甘いものにたくさん入ってるやつかな。
そうね。甘いお菓子なんかにも糖質はたくさん入ってるわね。
でも、お菓子だけじゃなくて、主食になるご飯、パン、麺類といった食品にも多く含まれている。
ポテトにも含まれてるのかな?
イモ類は野菜だけど、糖質の多い野菜ね。食べすぎは良くないわよ。
今回は、糖質について教えてあげるわね。
糖質とは?
糖質とは、人がエネルギー源として最もよく使っている栄養素ね。
食品によって少し違いはあるけど、だいたい糖質1グラムで4kcalのエネルギーになるわ。
栄養素には、三大栄養素というのがあって、糖質、脂質、タンパク質の3つを指すわ。
この3つが人間のエネルギー源になりえるんだけど、人間は60%くらい糖質をエネルギーにして活動しているの。
糖質は、体内でブドウ糖などに分解された後、吸収される。
人間の体の中で、脳は糖質を分解してできるブドウ糖が唯一のエネルギー源なの。
それに、糖質はもっともエネルギー源として人間の体で使いやすいわ。
一般的に、大人が1日に食事から摂取している糖質は300グラムくらい。
1グラムで4kcalのエネルギーになるので、300グラムでは1200kcalのエネルギー源になるわね。
糖質は、ダイエットの敵とされてしまうことが多く、極端に食べない人なんかもいるけれど、糖質を摂らないと脳の働きが悪くなってしまうわ。
糖質はグリコーゲンとして一時貯蔵
糖質は、体の中ではグリコーゲンとして肝臓と筋肉に貯蓄されるの。
グリコーゲンというのは、体の中でいつでもエネルギー源に使いやすい状態で、一時的に保存しておくためのもの。
グリコーゲンは、肝臓で約100グラム、筋肉で約250グラムが一時貯めておける。
これ以上の量は、貯めておけないの。
こうしてグリコーゲンを貯めておくことで、運動など体を動かすときにすぐにパワーを出せるわけ。
一時貯蔵できない糖質は中性脂肪に変わる
糖質を摂取して、グリコーゲンとして一時貯蔵できる量には限りがある。
グリコーゲンとして貯めておくことができない量の糖質を摂取すると、中性脂肪に変えて体に貯めておくことになるわ。
だから、糖質がダイエットの敵とされてしまうの。
炭水化物とは?糖質との違い
糖質と似た意味の言葉で、炭水化物があるわ。
炭水化物も、ダイエットの的だと思われがちね。
炭水化物は、糖質+食物繊維で出来ているわ。
1つの食品の中に、糖質と食物繊維の両方が含まれているものを炭水化物と呼んでいるの。
糖質はエネルギーになるけど、食物繊維はほぼエネルギーには変わらない。
だから、カロリーを気にするなら、炭水化物の糖質の量を気にしていればオッケーってこと。
糖質の多い食品、少ない食品
糖質の多い食品
主食となる食品は、糖質が多い食品ね。
エネルギー源になるから、主食なわけだから。
ごはん類、パン類、麺類といったものが主食よね。
甘いお菓子も糖質の多い食品。
野菜では、イモ類やトウモロコシなんかは糖質が高く、世界にはイモやトウモロコシを主食にしている地域もあるわ。
野菜だと、カボチャ、ゴボウも糖質が多いの。
根菜類は糖質が多い傾向にある。根菜でもニンジンは糖質が少ないわ。
糖質の少ない食品
- 肉類
- 魚介類
- 葉野菜
- きのこ類
- 豆腐
ここに挙げたものは、糖質の少ない食品。
あと少し意外かもしれないけど、チーズ、卵も糖質は少ないの。
糖質の多い飲み物、少ない飲み物
飲み物も気をつけたほうがいいわね。
食事と合わせて、何を飲むかで、一気に摂取カロリーが変わってくるわよ。
糖質の多い飲み物
- 清涼飲料水(甘いジュース、サイダー、スポーツドリンク)
- ビール
- 日本酒
スポーツドリンクは、けっこう甘くて糖質が多いから注意よ。
アルコール飲料なら、ビール、日本酒など醸造酒のほうが、糖質は多い傾向にあるわね。
糖質の少ない飲み物
- 水
- ブラックコーヒー
- お茶
ソフトドリンクで、糖質の少ない飲み物は、甘くないものだと思ってもらっていいわね。
アルコール飲料だと、ハイボール、焼酎、ウイスキーなど蒸留酒は糖質が少ない傾向にあるわ。
血糖値とは?
血液の中に含まれるグルコース(ブドウ糖)を血糖と呼ぶの。
グルコースがどれくらい血液に含まれているかが、血糖値よ。
糖質を摂取すると、ブドウ糖に分解されるので、糖質の摂取量は血糖値にも大きく関係する。
血糖値は、空腹時で70~110mg/dl
食後には、120~130mg/dl まで上昇することが多いわ。
食事をしてから2時間くらいたつと、元の血糖値に戻る。
健康な状態なら、血糖値は一定の範囲内にあるんだけど、何らかの理由でその範囲を超えて高くなってしまうと、糖尿病になってしまうの。
血糖値を一定に保つのには、ホルモンが活躍しているわ。
血糖値を下げるのには、すい臓のランゲルハンス島β細胞からインスリンが働いて、血液からグルコースが脂肪や筋肉へと取り込まれて血糖値を下げる。
血糖値を上げるには、すい臓のランゲルハンス島α細胞からグルカゴン、アドレナリン、ノルアドレナリン、成長ホルモン、副腎皮質ホルモンが働くわ。
お腹が空いている状態が長く続いたり、運動を長い間続けていたりして、血糖値が低下すると、ホルモン作用のほかに肝臓でブドウ糖を作り出したり、肝グリコーゲンを分解したりして、血糖値を上昇させる。
血糖値が高くなりすぎるのは問題なんだけど、私たちが生きていけるのは糖質を摂取して、エネルギー源にしているから。
摂取しすぎも問題だけど、あまり糖質制限しすぎるのも体に良くないのが難しいところよね。
太郎、分かった?糖質を制限しすぎるのはダメだけど、あなたは少し制限したほうがいいわよ。
なんで、僕は糖質制限しなきゃいけないのさ。
あなたの体を見れば、分かるわよ。ポテトをおかずに、炭水化物まで食べちゃうからよ。
う~。わかったよ。ポテトは食べたいから、ポテト以外の炭水化物を減らすようにするよ。
そうね。みんなも健康のために、食生活を見直してみてね。
[…] まず糖質について知らなきゃダメなこと、読みなさいね […]