部活動でスポーツをしている小学生や中学生は、運動のパフォーマンスを良くして記録を伸ばしたいと思っている子が多いよな。
そうだろうね。小学校や中学校では運動神経がいいと、人気者にもなりやすいしね。
運動の記録とおおいに関係するのが、体格だよな。小学生や中学生だと、成長の早い子、遅い子がいて、体格の差で、運動能力の差も生じがちだ。
そうだね。牛乳をたくさん飲んだり、ジャンプをたくさんしたりして背を伸ばそうとしている同級生がいたな。
今回は、スポーツをしている小学生や中学生が気をつけたい食事と栄養のポイントを教えてやるぜ。
小学生・中学生が食事や栄養で注意したいポイント
①スポーツ・部活動の成績より身体の成長を優先
小学生、中学生はスポーツの競技力を伸ばすことも大事だけど、それ以上に身体の成長が大事だ。
どんなスポーツでも(スポーツをしない人もこれからの人生で)、身体は資本になるので、ムリをしてしまって、これからの人生に悪い影響が出ないようにすることを、まず優先すべきだ。
子どもの身体は未発達で、成長の速度も違うし、体格や体力は個人差が大きい。
食事もその子どもの個性や成長に合ったものにすることが大事になってくる。
また、バレエなどのダンス、新体操といった競技は、体形によっても美しく見える、見えないが変わってくる。
こうした競技をしている子どもは、細い体のほうが美しく見えると食事を制限してしまいがちだ。
ただ、小学生、中学生といった年代の子どもが食事制限してしまうのは、成長に悪い影響が出る可能性がある。
また、食事制限すれば摂取カロリーが少なくなるので、身体は少ないエネルギーでも動けるようになろうとする。
そのせいで、かえって太りやすい身体を作ってしまうこともある。
しっかりと食事でバランスよく栄養をとるようにしたい。
②親がスポーツ・部活動の成績を他の子どもと比べない
どうしても、親は子どもの成長が気になると、ほかの子どもと比べてしまうことが多い。
同じくらいの年齢なのに、体格が大きかったり、スポーツや運動の成績が素晴らしかったりする子どもがいると、うちの子どもは大丈夫なのかと心配になる人が多いんだ。
まあ、たしかに気持ちは分かるけど、あまり気にしすぎないほうがいいぞ。
小学生や中学生のときの成績や体格で、この後のすべてが決まるわけではない。
たとえば、自分の子どもの成長が遅くても、成長すれば一気にほかの人を追い越していくこともあるわけだし、早く成長すればいいというものではない。
むしろ気にしすぎてしまって、子どもに「たくさん食べなさい」と食べさせ過ぎてしまい肥満児にしてしまったり、あまり食事を食べない子どもに栄養が足りないのではとサプリメントを摂らせたりと、栄養を与えすぎてしまうこともある。
親が食事や栄養の正しい知識をもって、ほかの子どもと比べすぎずに、しっかりとした考えや判断基準をもつことが大事だ。
③小学生・中学生の食事と運動のバランス
子どもの成長に必要な栄養素は、食事で摂れるようにしてあげること。これが基本だ。
小学生や中学生が、サプリメントが必要なほどに激しい運動や筋トレをするのは危険な面もある。
サプリメントを飲まないと栄養が足りなくなってしまうくらい激しい運動をしているなら、食事を見直すよりも、練習時間や練習量を見直したほうがいい。
学校のクラブ活動やスポーツ少年団などに入ると、子どもの体格や成長のスピードは違うのに、みんな同じ練習量、同じ練習内容をするように求められてしまう。
成長の遅い子ども、身体が未成熟な子どもは運動量が多くなりすぎて疲れきってしまい、かえって食欲がわかずに、食事をしないで寝てしまうこともある。
激しい運動をしているのに、食事もできずに寝てしまっては、もちろん栄養不足になってしまう。
練習量を減らして、食事をおいしく食べられるようにすべきだ。
④子どもの消化器官は未発達。よく噛むことが大事
子どもの身体がまだ成長途中なのは、体格だけでなく、消化器官も同じだ。
子どもは食べたものをきちんと消化できる割合が少ないでの、大人に比べると、食べた量に対して排泄量が多い。
大人よりもたくさん食べないと、同じ量の栄養を身体が吸収することができない。
消化器官を助けるために、また栄養をしっかり身体が吸収するために、よく噛むことが大事になってくる。
好きなものだと食べるのが早くなったり、早く遊びたくてご飯を急いだりしてしまう子どもも多い。
食事にしっかり時間をかけて、よく噛む習慣をつけるようにしよう。
⑤小学生・中学生は好き嫌いをなるべくしない
どうしても、好きなものばかりを食べてしまう子どもは多い。
好きなものを食べてはいけないわけではないけど、バランスよく他の食品も食べることが大事だ。
- ごはん、パン、麺類などの主食
- 汁物
- メインのおかず
- メインのおかずの足りない栄養素を補う副菜
一汁二菜の食事が、やはり栄養バランスは良くなる。
給食は、この基本にのっとったバランスのいい食事だ。
先に、好きなものばかり食べてお腹いっぱいになってしまい、他のものを食べないのは良くない。
これを防ぐためには、食べ方にも気をつけたい。
好きなものだけを先に食べてしまうのではなく、食べていく順番もバランスよくなるように食べていくほうがいい。
こうした食べ方は、大人になってからもはしたない食べ方に見えない。
子どもの頃に、間違った食習慣をクセにしてしまうと、大人になってからも直すのが難しい。
正しい食習慣を身につけておくと、大人になってからも役立つぞ。
小学生や中学生が気をつけたい食事と栄養のことは分かったか?
よくわかったよ。大人になってからも、食事の習慣は大事なものだから、子どものうちになるべく良い習慣を身につけるといいよね。
そういうことだな。子どもの身体のために大人が気をつけたいこと、できることは多い。
スポーツをしている小学生、中学生は、競技の成績だけでなく、自分の身体のことにも意識を向けてみよう。
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