骨密度とは?
骨密度って知ってる?
骨の密度だから、骨が硬いか、柔らかいかってことだよね。
そうね。
骨密度は、単位容積あたりの骨量(カルシウムやマグネシウムなどの量)を表すもので、どのくらい骨の中が詰まっているかを示すものね。
骨密度が高いほど、硬くて丈夫な骨ってことね。
やったー、当たったぞ。
じゃあ、どうすれば骨密度を上げて、骨を丈夫にできるか知ってる?
骨を丈夫にする方法?知らないよ。
今回は骨を丈夫にする方法とカルシウムとの関係を教えてあげるわね。
骨とカルシウムとの関係
骨は、骨基質というタンパク質が網目状になっているところに、リン酸カルシウムや炭酸カルシウムなどがくっついて、できているわ。
骨を作るのに、カルシウムは必須ってこと。
ほかにリン、ビタミンDが骨を作るのには必要ね。
カルシウムの役割・働き
カルシウムは骨を作る材料になるだけでなく、血液の中にも含まれていて、神経の情報を伝達したり、筋肉を動かす働きをしたりしている。
人間の体が正常に機能するために、とても重要な役割を果たしている。
そのため、骨のカルシウム量よりも、血液の中のカルシウム量を身体は優先するわ。
カルシウムを十分に摂取できていなくて、血液の中のカルシウムが足りなくなってくると、人間の体は骨の中にあるカルシウムを使って、血液中のカルシウム量を維持するの。
こうして、骨の中に含まれるカルシウムが減ってしまって、骨密度が下がってしまうというわけ。
骨密度を上げるには?
基本的には、骨量は運動することで増やせるわ。
女性では、運動期間が長くなるほど骨量が多くなるというデータもある。
骨密度を上げるのに効果的な運動
どんな運動をすると、効率よく骨量を増やせるかというと、持久力が鍛えられる運動よりも、瞬発力を必要とする運動のほうが、より骨量を増やせるわ。
つまり、骨に長い時間や多くの回数の刺激を与えるよりも、強い刺激を与えるほうが骨は丈夫になりやすいということね。
ジャンプをたくさんする競技であるバレーボール、飛んだり跳ねたりといった動作の多い体操、自分の体重や相手の体重を支えるために強い負荷がかかることの多い柔道など、強い刺激・負荷がかかるスポーツをしている人は、骨密度が高いそうよ。
水泳は全身運動でとてもいい運動になるんだけど、浮力がかかって体重の負荷が身体にかからないので、骨密度を上げるのにはそれほど向いていない運動ね。
骨密度を上げるために1日に必要なカルシウム摂取量
1日に必要なカルシウムの摂取量は、少なくとも650mg。
ただ骨粗しょう症が進んでしまっている人は、骨密度を回復するためにも700mg~1000mgのカルシウムを摂取したいわね。
成長期の子どもも、1000mgくらいのカルシウムを摂取したほうがいい。
カルシウムの摂取しすぎは良くないという意見もあって、1日に2300mg以上摂取するのは避けたほうがいい。
とはいっても、日本人は平均すると520~550mgくらいのカルシウムしか摂取できていない。
日本人の食生活ではカルシウムは不足しがちなので、摂取しすぎに気をつけるよりは、不足に気をつけたほうがいい人が圧倒的に多いわ。
骨密度を上げるにはカルシウムをたくさん摂取すればいいの?
カルシウムの摂取量が少なくて、血液に含まれるカルシウム量が足りないと、骨に含まれているカルシウムが血液の中に溶け出してしまう話はしたわよね。
じゃあ、カルシウムをたくさん摂取すればするほど、骨は丈夫になるのだろうと思うでしょうけど、実は、カルシウムをたくさん摂取すれば骨が丈夫になるというわけではないの。
もちろんカルシウムが足りなかった人は、カルシウムを十分に摂取することは効果があるでしょうけど、一定量を超えたら、たくさん摂取したからといって、骨密度が上がるわけじゃないの。
カルシウムを過剰摂取しても身体に吸収されない
どうして、カルシウムをたくさん摂取しても、意味がないかというと、実は身体はカルシウムがたくさん入ってくると、吸収率を下げるからなの。
つまり、体内でのカルシウムの量は、一定に保たれるようにできているの。
食品の中に含まれているカルシウムが身体に吸収される率は、もっとも吸収率が高い牛乳で40%くらい。
大量にカルシウムが体内に入ってくると、この吸収率が下がっていくの。
カルシウムは身体にとって足りないのも困るけど、たくさん入ってきすぎるのも困るからなんでしょうね。
だから、健康になるためにカルシウムをたくさん摂取しようと、牛乳をガブ飲みしたり、魚の骨ばかりたくさん食べたりしても、一定量以上のカルシウムは吸収されない。
ただ、さっきも言ったけど、日本人はカルシウムが不足しがちな食生活をしているから、基本的にはカルシウムを摂取するように気をつけたほうがいい人が多いわ。
カルシウムを摂取するのにおすすめの食品
カルシウムは、牛乳などの乳製品、骨ごと食べられる魚、エビ、葉野菜といった食品に多い。
また、たくさん含まれているだけじゃなく、吸収率が高いもののほうがカルシウム不足を防げるわ。
豆や野菜といった食品にもカルシウムは含まれているけど、牛乳や魚といった動物性食品に比べると、吸収率が低いの。
カルシウムは、ビタミンDと一緒に摂取すると吸収が良くなるんだけど、ほかの色々な食品の影響で吸収が悪くなってしまうことが多い栄養素よ。
ただ、カルシウムの吸収をジャマするからといって、食べる食品を制限すると、ほかの栄養素が足りなくなってしまう。
カルシウムは過剰に摂取するのは避けたほうがいいけど、ほかの食品と一緒に食べて、吸収率が悪くなったとしても十分に足りるくらいの量は摂取したいわね。
サプリメントでカルシウムを摂取する際の注意点
骨密度が下がってしまい、骨粗しょう症にならないようにしっかりとカルシウムを摂取したいわね。
食事でカルシウムを摂取するように気をつけることで、サプリメントは必ずしも必要ではないと思うけど、乳製品が体に合わない人など、どうしても食事では1日650mgのカルシウムを摂取できないという人は、サプリメントでカルシウムを補うのも有効な方法よ。
ただ、サプリメントは簡単に摂取できるから、カルシウムの摂取し過ぎにも気をつけないといけないわ。
自分が食事でどれくらいのカルシウムを1日に摂取しているか、食品に含まれるカルシウム量を大まかでいいので、把握するようにしよう。
サプリメントは、足りない分だけ摂取するほうがいいわ。
それとサプリメントは1度に摂取するより、何度かに分けて摂取するほうがいい。
たとえば、1日にカルシウムを600mgサプリメントで摂取するとしたら、1度に600mg摂取するよりも、3回に分けて摂取するほうがいい。
なので、1日1回まとめて足りないカルシウムをサプリメントで補うのではなく、食事ごとに足りないカルシウムを把握して小分けに補うのがおすすめ。
骨密度を上げるのに日光を浴びて散歩はおすすめ
カルシウムの吸収を助けるビタミンDは、太陽の光を浴びると身体の中で生成されるわ。
日光を浴びながら、1日20分くらい散歩するだけでもいいので、習慣づけるといい。
もちろん運動することで、骨にもいいわね。骨粗しょう症になりたくない人は、1日に短い時間でも散歩を習慣にするといいわ。
骨密度を上げるにはカルシウムの摂取と運動が大事
まとめると、骨密度を上げるには適切な量のカルシウムを摂取すること、骨に刺激を与えるように運動することが大事。
骨は、持久力を上げる運動よりも、瞬発力を使う運動のほうが丈夫になりやすい。
でも、骨粗しょう症を予防するために運動をするなら、散歩でも十分に効果がある。
いきなり激しい運動をしてケガをしても危ないから、まずは地道に運動習慣をつけていくのがいいわね。
骨が丈夫なのか気になっている人は、一度、骨密度の測定をして、骨の状態を確認してみるのもいいわね。
カルシウムのことはわかったかしら?
うん。よくわかったよ。いまの自分の生活じゃ、骨粗しょう症になっちゃうかもしれないんだね。
そうね。太郎は、カルシウムも足りていないし、運動も足りていないからね。
気をつけたほうがいいわよ。
そうだよね。いつまでも健康で、おいしくポテトを食べるために、少しは運動もしなきゃね。
スパルタックスを着て、バリバリ運動しなさいね。